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軍艦島は日本のインフラの近未来の姿

思惟
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軍艦島はみなさんご存じだと思います。長崎県にあるかつて海底炭鉱で栄えた島です。最盛期には、5千人の人が暮らして学校や映画館もありました。

石炭エネルギーの衰退とともに、1974年に無人島となり、52年が経過しています。

現在の軍艦島は荒廃が進んでいます。概ね鉄筋コンクリート造の建築物ばかりですが、劣化が進行して原型をとどめなくなりつつあります。

海洋にあって劣化の進行がはやいこともありますが、人の手が入らなくなると、構造物というのは一気に劣化が進むことを示しています。

八潮市の下水道事故は他人事ではない

埼玉県八潮市で、下水道管が陥没する大事故があったのは記憶に新しいところです。巻き込まれたトラックの運転手が発見されるまでに3カ月以上要しました。1年以上たった今もまだ復旧作業が続いています。地中に埋まっているインフラが経年劣化すると、これほどまでの大惨事になることを思い知らされました。

これと同じような劣化が進んで、対策が必要となっている下水道管が、日本全国の対象5,332㎞のうち748㎞で確認されたというから驚きです。東京駅から広島県の福山駅までの距離とほぼ同じです。

優先順位を決めてインフラの維持管理を

経済成長期で人口が増加していた時期は、全国各地にインフラを整備する原動力がありましたが、今は人口オーナス期です。全国で網の目を巡らせるように敷設されたインフラを、いつまでも同じレベルで使い続けられるように維持していくことは、経済的でありませんし、なによりそれを担う人がいなくなりつつあります。

そろそろ、縮小期の国の在り方をゼロベースで考え始めなければならないでしょう。

地方の方には申し訳ないですが、財源が限られている状態では、費用対効果を考えなければなりません。同じ費用をかけるならば、できるだけたくさんの方が便宜を受けることができるところに、優先的に財源投入をする考え方をしなければならないと思います。

その地域を維持することが、将来を見通したときに国全体にとって有益なのかどうか、そういう割り切った考えも必要でしょう。

また、これを考えるに当たっては、温暖化のことも考慮に入れるべきと思います。温暖化のスピードに、人間の体がどんどんついていけなくなっています。

屋外に出ると熱中症が多発するような地域は、一年を通して人間が住む場所には適さなくなってきています。

これは、真夏の建設工事の作業時間を7時から13時とするスーパーゼネコンも出てきているぐらい深刻な問題です。

副首都候補地の選定には温暖化の概念も入れるべき

現在、副首都構想関連法案が国会で審議されています。首都機能のバックアップが主な目的とされていますが、候補地を絞り込む際には、地震等の災害のほかに、温暖化の視点もぜひ取り入れてほしいと思います。東京が暑すぎて人間が住みづらい気候となった場合に、代理機能を果たせる場所にすべきだと思います。それはしばらく先のことと感じるかもしれませんが、体感的には、新しい街(副首都)をつくるペースと同じくらい早いペースで温暖化が進んでいるような気がしますので、決して遠い未来のことではないでしょう。同じお金をかけて整備するならば、長く住み続けられる可能性の高い場所にすべきです。

大阪人の私としては、大阪が副首都になった方がうれしいですが、このように温暖化を考慮した場合は仙台や札幌でしょう。仙台は積雪も少ないです。札幌はまだ多雪ですが、そう遠くないうちに雪の量が減ってくれば、最適な場所になる可能性があります。何より北海道には多くの国民が移住し、開発できる余白があります。国の行く末を預かっている議員の皆さんには、国民の大半が北海道や東北に年中避暑して生活する、そんな未来も想定に入れて法案審議をしてほしいものです。

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