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しまなみ海道を家族でワンデー走破にチャレンジ

家族
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いきなり行こうと思い立ったわけ

10年位前になりますが、妻と中学生の息子2人とともに、尾道から今治までのしまなみ海道をレンタサイクルで走破することにチャレンジしました。8月のお盆の一週間前。ピーカン照りの酷暑の日でした。

なぜそんな時期に?というと、当時、会社でしまなみ海道のサイクリングに絡めた企画を考えていたのですが、締切が近づいてきているにもかかわらず、アイデアに行き詰まっていました。打開するためには、一度走破してその価値を体験すべきだろうと思い立ち、どうせ行くならということで家族を道連れにしました。

全長約70㎞です。もちろん日帰り旅行です。

妻子連れで走破は可能か?

尾道で借りるレンタサイクルは今治で乗り捨てることができますが、当時は確か17時までに返却しなければいけませんでした。走破に必要な時間は、自転車にある程度乗れる人で6~8時間程度かかるとあります。普段自転車に乗りませんし、妻や子どもの体力を考えると、余裕が欲しいところです。最寄り駅を6時に出発すると、尾道駅着は9時頃。自転車を借りて準備していると尾道発は9時半頃になるでしょう。返却の制限時間まで約7時間半。果たして今治までたどり着けるでしょうか。

いざ大阪を出発!

子どもたちを5時すぎに叩き起こして、最寄り駅を出発し、新大阪駅から早朝の新幹線に乗って福山駅で在来線に乗り換え、尾道駅に到着。

駅前にある公営のサイクルステーションでレンタサイクルを借ります。もちろん電動アシスト付きなんてひ弱な考えはありません。クロスバイクは置いてなくて、シティサイクル、いわゆるママチャリです。

予定通り9時半頃のスタートとなりました。まず、尾道から自転車とともに船で最初の島の向島(むかいしま)にわたります。島は全部で6島巡ります。自転車のスタート場所は向島の北側に位置する船着き場からとなります。

道路の路肩にはサイクリングロードを示す青いラインと矢印がペインティングされており、時折行先表示がされていますので、それに従って自転車を走らせます。これが子供たちのモチベーションを爆上げさせました。示された道どおりに進んでいくのは、探検ゲームのようで、わくわくします。時おり、尾道から〇〇㎞といったような距離表示があって、「よし!〇〇km」と気合が入るようでした。朝から「なんでこんな早起きして行かんとあかんの」とご機嫌斜めだった次男のテンションはマックス状態です。

楽勝かなと思ったら・・・歳の差を痛感

基本海岸線の平坦な道を進むので「楽勝じゃん」と思っていました。元気な父として、子どもたちの前で大きな背中を見せて颯爽と快走していました。しかし、甘かった。島から島へ渡る際には、橋を渡るのですが、その橋が高いこと!

最初は因島大橋。海面から58mの高さ。橋のたもとからくねくねと急こう配の自転車道を上がります。この時点で、はやばやと子どもたちとの勝負がつきました。子どもたちはスイスイと漕いで上がっていきますが、私と妻には無理です。途中から自転車を降りて押します。橋の上までたどり着いたときには息が切れていて、待っていた子どもたちにバカにされます。情けないですが、ここから最後まで子供たちの背中をみて走ることになりました。

そして橋を渡ります。橋桁の中の車路を自転車で走るのは貴重な体験です。景色も素晴らしいです。橋を渡り切ったあとには、橋から海沿いの道へと坂を下るごほうびがあります。風を受けて涼しく爽快です。

因島(いんのしま)では、海岸線を走ったあと、結構山中を走ります。アップダウンがあって、なかなかパワーがいります。でもまだ20㎞地点ですから全然元気。子どもたちは、私たちより先へ先へと進んでいって、時おり停車して、私たちが追いつくのを「遅い」と言って待っています。

アクシデント発生!

二つ目の橋である生口橋を渡って生口島(いくちじま)に入ったあたり。概ね30㎞ぐらいの地点ですが、ヤバい感じがしてきました。「し、しりが痛い」。

痛いと思い始めると、急激に痛くなります。できるだけ尻に力がかからないように、半分浮かせたりしながら進みます。

お昼を過ぎていたので、生口島の耕三寺付近で昼食をとることに。暑さは厳しいものの、水分補給をしっかりしているので、妻も子どもたちもまだまだ元気ですが、私はとにかく尻が痛い。このままあと40㎞も尻がもつだろうか。なんだか無理そうな気がする~。リタイアすることも頭をよぎりますが、子どもたちはとても楽しそうにしているし、妻からもバカにされそうです。何より私が言い出しっぺの企画で、早朝から強引に連れてきていますから、率先してやめるとは言いづらい。

下着の中に分厚いタオルを仕込んで、サドルから伝わる圧力と摩擦力を減らし、頑張ることにしました。尻よ耐えてくれ。ピットでのタイヤ交換をせずに最後まで走り切ろうとするF1ドライバーの心境です。

相変わらず橋への上り坂は大変ですが、大三島(おおみしま)、伯方島(はかたじま)は、平坦部分が多くなんとか乗り切ります。

問題は大島(おおしま)。ずっと島の真ん中を進みます。このあたりになると体力もかなり消耗しているので、ヒーコラ言いながら山道を登ります。ようやく上ったと思ったら下りになり、折角登った位置エネルギーを全部吐き出します。下がりきると前方にはまた上り坂が。最後の島でこれは本当にきつかったです。でも、途中の山中に臨時出店のカフェがあって、ここでかき氷を食べて少し生き返りました。

尻右シフト、尻左シフト、立ちこぎを駆使して尻の摩耗を減らし、とにかく痛みを逃がしながら進みます。今日は午後から一に尻、二に尻、三に尻の日でした。

家族4人で消費した500㎖ペットボトルはなんと合計20本。一人5本。全部汗になって出ました。

そして最後の来島海峡大橋(くるしまかいきょうおおはし)。橋自体に結構アップダウンがあります。でも夕刻の景色は絶景でした。これを見ることができだけでも価値があります。

尻の痛みに耐えきりなんとか走破!

来島海峡大橋の途中からゴールの今治市街へはずっと長い下り坂。ヘトヘトの体に風が本当に気持ちいい。次男は鼻歌を歌いながら先行していきます。

返却時間の17時少し前に自転車を返すことができました。妻子が走破できるかどうかを心配して始まったこのチャレンジでしたが、何のことはない私が、というか私の尻がまさに一番ヘタレでした。

汗を山ほどかいたので、今治駅の南にある「喜助の湯」というスーパー銭湯に入浴。脱衣所では息子二人とともに、かなりの異臭を放っていたと思います。

本来なら気持ちいいはずのお風呂ですが、お湯につかると股間がひりひりしていたい。小便をするときにも痛みが走ります。何の罰やら。

今治から最終の高速バスで福山駅まで戻り、遅い夕食です。吉野家でご褒美の鰻重二枚盛をたべました。疲れているからか、これが何ともおいしい。

帰りの新幹線は300系こだま。ガラガラなので椅子を目いっぱいリクライニングして、家族4人新大阪駅まで爆睡でした。

自転車64㎞ 約7時間半。朝6時出発、24時帰宅の弾丸サイクリングツアーでした。

真夏日の設定はちょっと無茶でしたが、子どもたちにとっても、私たち夫婦にとっても思い出深い一日となりました。

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